腰痛のときのお風呂に入る際のポイントと注意点
・point・
入浴で腰痛を和らげるためのポイントを4つ紹介します。
就寝3時間前までに入浴する
腰痛を緩和させるためにも、就寝3時間前までに入浴を済ませましょう。お風呂に入ると一時的に体温が上がりますが、
徐々にもとに戻ります。就寝3時間前に入浴すれば、ちょうど寝るタイミングで体温が下がり、スムーズに入眠できます。
睡眠の質を高めることで血液の流れや疲労回復が促進され、腰痛の悪化防止にもつながります。
入浴剤を使う
腰痛の緩和には、入浴剤を使うのもおすすめです。
例えば炭酸水素ナトリウムなどの「炭酸ガス」が配合されている入浴剤は血行促進効果が期待できるため、
腰痛改善に役立ちます。
また、好きな香りを選ぶことでリラックス効果が高まり、安眠にもつながります。
身体を洗う際は高めのイスを使う
身体を洗うときに低いイスを使うと膝が曲がりすぎてしまい、腰が丸まった状態になります。
腰を丸める姿勢は腰痛の悪化につながるため、お風呂では高めのイスを使用しましょう。
膝と同じぐらい、もしくは膝より少し低いイスを使うことで腰への負担が少なくなり、楽に座れます。
40℃前後のシャワーで仙骨を温める
熱めのシャワーを仙骨(せんこつ)にあてる方法も、腰痛の緩和効果が期待できます。
仙骨とは、骨盤の中央、お尻の割れ目上部あたりにある骨のことを指します。
仙骨には大きな血管が通っているため、シャワーで温めると効率良く血行を促進できるのです。
仙骨を温める際は、シャワーヘッドを身体から10cm程度離し、40~42℃のお湯を30秒間あてましょう。
(1回の入浴で3回繰り返すのがおすすめです)
湯船に浸かることでも仙骨が温まりますが、ぬるま湯の場合は30分以上の時間がかかるため、熱めのシャワーをあてたほうが効率的です。
忙しくてゆっくり湯船に浸かる時間がないときも、30秒×3回シャワーをあてるだけなので取り入れやすいでしょう。
・注意点・
入浴は腰痛の緩和に効果的なケースが多いものの、症状によっては逆効果になってしまうことがあります。
ここでは、お風呂に入らず、シャワーで済ませたほうが良いケースについて解説します。
ぎっくり腰(急性腰痛)の場合
ぎっくり腰(急性腰痛)とは、腰を支えている靭帯や筋肉に急激に力が加わることで強い痛みが生じる症状です。
強い痛みがあるときに入浴すると一時的に痛みが緩和しますが、血行が促進されると炎症が進み、翌朝に痛みが悪化するおそれがあります。
ぎっくり腰になり痛みが強い場合は、入浴を控えてシャワーで済ませ、痛みが治まったら医療機関に相談しましょう。
椎間板ヘルニアの場合
椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間でクッションの役割をしている「椎間板」が変形して飛び出し、
神経に当たることで痛みやしびれが起こる病気です。
ぎっくり腰と同様に、椎間板ヘルニアの急性期(発症してすぐ)は腰痛の炎症が強い状態のため、
入浴で血行が促進されると症状が悪化する可能性があります。
くしゃみや咳などのちょっとした刺激でも激痛があるときは「急性期」と考え、お風呂を控えてシャワーのみにしましょう。
なお、炎症が少し治まる慢性期に入っていれば入浴しても構いません。
腰痛の原因がわからない場合
腰痛の原因がはっきりしない場合、炎症が起きているかどうかわからない場合は、腰を温めないのが無難です。
この場合はできるだけ患部を温めないよう、37〜40℃程度のシャワーで身体を洗いましょう。
腰痛の原因がわからなかったり、激しい痛みを伴ったりする場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。
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